キャノピー空気漏れの詳細測定 S.Yoshikawa

 簡易ポロジメーターを作ったので、使い込んだ機体の詳細測定を行った。
キャノピー測定

横はエアインテークに沿って各セルごと。
縦は面倒だったので中央を数箇所のみ。
上の布を重点的に、下の布は適時。

測定風景
測定点は50箇所を超え、とても大変でした。
見やすいよう上限250でグラフ化した。
数値が低いほど空気漏れが進行している。
(注、本家ポロジメーターとの互換性は解らない。NG判定値は不明)

Sigma7の詳細測定

sigma7測定
中央部分3mほどの空気漏れがひどい。端に行くほど空気漏れは少なくなった。
数セルごとに劣化しつつある所があったのは、ライン配置との関係だろう。
sigma7測定
劣化はエアインテーク付近だけで、色違い布の所ではもう大丈夫だった。
これだけ空気漏れしてると性能が悪くなるのも納得できる。
場所測定値 m
下,L1602
下,中央311
下,R1583
ハーネス袋335
下側の布はエアインテーク付近でも劣化していない感じだった。

Sigma5の詳細測定

sigma5測定
こちらもSigma7同様な傾向で中央部分の空気漏れがひどい。
中央以外もSigma7よりは劣化が進行しつつある感じ。
クローズセル(L6,R6,L17,R17)も隣と余り変らない。
中央部の空気漏れがSigma7より狭い範囲なのはライン取り位置が狭いからと思う。
sigma5測定
こちらは前縁だけでなく、縦全体に空気漏れが進行しているようだ。
後縁付近は少し良いようではある。
場所測定値 m
下,L1315
下,R1325
こちらも下側の布はあまり劣化していない様だ。

測定結果を考える

今まで、この様な詳細な測定結果は見た事が無かったので、
劣化による空気漏れは全体的に起こるイメージだったが、違った。
エアインテーク付近の中央部から悪くなって行った。

劣化の大きな要因は飛行時の空気圧ではないかと思う。
外側や下側の劣化は少ない、毎回ラフに使っていたハーネス袋もOKだった。
畳み方の影響は少なめでしょう。

キャノピー保護剤として販売されて居るのはリガードのみだが。
使う場合は上側のみでエアインテーク付近、中央部分に重点的に塗るのが良いだろう。

最近の機体でエアインテーク付近に違う布を使っている機種があった。
メーカーも劣化の傾向を把握しているのだろう。

空気漏れしてると判ったら、そのままでは使えない。
だがSigma7は部分的だし、何か塗って空気漏れを止める事も検討している。
空気を塞ぎ固くなってもいけない、布用塗料かビニール樹脂あたりかな。

PS.その後、数人の機体を測った、結果は良好で空気漏れの疑いある機体は無かった。
 Sigma8,210時間以上使用品を測ったら空気漏れの兆候が出た。傾向はSigma7と同様。




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 Copyright (C) 2019 S.Yoshikawa 2019年2月10日 転載禁止です